インストゥルメントトラック

SONARには、プラグインシンセでの作業を非常に簡単にする、インストゥルメントトラックという新しいタイプのトラックがあります。インストゥルメント・トラックは、基本的には、MIDIトラックとオーディオトラックという2つのトラックです。どちらも同じプラグインシンセに関連付けられ、単一トラック・ストリップに含まれています。インストゥルメント・トラックを使用すると、プラグインシンセに送信されたMIDIデータとプラグインシンセから返されたオーディオ信号を制御することができます。

インストゥルメント・トラックの作成方法

インストゥルメント・トラックを作成するには、最初に新しいプラグインシンセを挿入する必要があります。

1.	次のいずれかの方法で新しいプラグインシンセを挿入します。

挿入メニューで、プラグインシンセをポイントし、目的のプラグインシンセを選択します。

シンセラックでプラグインシンセとReWireデバイスの挿入ボタン をクリックし、ポップアップ・メニューから挿入するプラグインシンセを選択します。

プラグインシンセの挿入オプション・ダイアログが表示されます。

プラグインシンセの挿入オプション・ダイアログ

2.	インストゥルメントトラックチェックボックスをオンにし、OKをクリックしてプラグインシンセの挿入オプション・ダイアログを閉じます。

新しいインストゥルメント・トラックが挿入されます。

インストゥルメントトラックには、独自のトラックアイコン があります。トラック名は初期設定ではプラグインシンセ名になっています。

インストゥルメントトラックストリップ

インストゥルメントトラックの制御

インストゥルメントトラックは、オーディオトラックとMIDIトラックの混合トラックのため、インストゥルメントトラックストリップには、オーディオ/MIDIコントロールの両方が含まれます。

インストゥルメントトラックではMIDI入力とオーディオ出力コントロールが表示されます。内部的には、MIDI出力はプラグインシンセのMIDI入力に指定され、オーディオ入力はプラグインシンセのメイン出力に指定されます。

次の表は、インストゥルメントトラックで利用可能なすべてのコントロールと、コントロールがオーディオとMIDIデータのどちらに適用されるかを示しています。

コントロールの種類	オーディオ	MIDI
ミュート	X
ソロ	X
録音待機		X
インプットモニター	X
オートメーションの再生/記録	X
インラインピアノロール		X
ボリューム	X
パン	X
ゲイン		X
インプットクォンタイズ		X
入力	（内部的にはシンセ出力に指定される）	X
アウトプット	X	（内部的にはシンセ入力に指定される）
MIDIチャンネル		X
バンク		X
パッチ		X
タイム+		X
ピッチ+		X
センド	X
スケールにスナップ		X
FX欄	X
メーター	X
トラックスケール	（トラックがフリーズしている場合）	X

クリップ表示部での編集

初期設定では、MIDIクリップはクリップ表示部に表示され、編集できるように設定されています。MIDIトラックやクリップエンベロープは利用できません。

インストゥルメント・トラックがフリーズしている場合、オーディオクリップはクリップ表示部に表示され、編集することができます。オーディオトラックやクリップエンベロープも利用可能です。

メモ：フリーズしているインストゥルメントトラックでは、インラインピアノロールは使用できません。

エクスポートとバウンス

インストゥルメントトラックをエクスポートまたはバウンスする場合は、MIDIとオーディオデータの両方を考慮してください。トラックがフリーズしている場合と同じ結果になります。

オーディオおよびMIDIトラックの単一インストゥルメントトラックへの変換

既存のオーディオトラックとMIDIトラックが同じプラグインシンセに指定されている場合、2つのトラックを単一インストゥルメントトラックに変換することができます。

1.	単一インストゥルメントトラックに結合するオーディオおよびMIDIトラックを選択します。

2.	選択されたトラック・ストリップのうちの1つを右クリックして、ポップアップ・メニューからインストゥルメントトラックを作成を選択します。

オーディオおよびMIDIトラックがインストゥルメントトラックに結合されます。

インストゥルメントトラックの個別のオーディオおよびMIDIトラックへの分離

インストゥルメントトラックを個別のオーディオおよびMIDIトラックへ分離することができます。オーディオおよびMIDIトラックは、同じプラグインシンセへ割り当てられたままになります。

トラックビューのトラック・メニューをクリックし、インストゥルメントトラックを分離を選択します。

インストゥルメントトラックは、個別のオーディオおよびMIDIトラックに変換され、両方とも同じプラグインシンセに割り当てられます。