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ループ録音

ボーカルや楽器の演奏を録音する場合、いくつかのテイクを録って、その中のもっとも良いと感じたものを選びたいということがあるでしょう。あるいは、いくつかのテイクをとって、それらを1つのパートに重ねたり、それぞれのパートの一番良いところをつなぎあわせたい、ということもあるかもしれません。

一般的に、複数のテイクを録音する場合、トラックを録音待機にして、録音を開始し、なんらかの演奏を行ってから録音を停止する、という操作を繰り返さなければなりません。しかし、ループ録音と呼ばれる機能を使えば、もっと簡単に複数のテイクを録音することができます。ループ録音を利用すれば、一度録音を開始すると、その作業だけで、何度でもテイクをとることができます。

ループ録音では、ループ始点タイムとループ終点タイムの間をループして、それぞれの区間ごとに新しいテイクを録音することができるようになります。録音されたテイクごとに異なるクリップが作成されます。録音されるデータの扱いは、以下の3種から選択できます。

すべてのテイクを1つのトラックに、サウンドオンサウンドで録音する。テイクレーンを使用して、重なり合っているクリップを別々のレーンに分けて表示することができます。

すべてのテイクを1つのトラックに、上書きで録音する。

各テイクを異なるトラックに録音する。ループのたびに新たなトラックが作成される。ループ録音以前にあったトラックは一切変更されない。

ループ録音後は、通常の録音後と同じように編集｜元に戻すコマンドを使って、すべてのテイクを一度に破棄することができます。

ループ録音の方法

1.	録音するトラックの入力を選択して、それらのトラックを録音待機にします。

2.	コントロールバーのループモジュールでループ始点タイムとループ終点タイムを指定します。

3.	トランスポートモジュールの録音ボタン を右クリックして録音設定を開きます。

録音セクション

4.	テイクを1つのトラックに保存するか、異なるトラックに保存するか選択します。

5.	全テイクを1つのトラックに保存を選んだ場合は、コンピング、サウンドオンサウンド、または上書きのいずれかのモードを指定します。

1つのトラックとトラックのレーン表示をオンにしているコンピングまたはサウンドオンサウンドを使うとき、オーバーラップ時に新規レーンを作成チェックボックスをオンにすると、新しいクリップが既存のクリップにオーバーラップする場合に別のテイクレーンが作成されます。

6.	すべてのテイクを1つのトラックにスタックした場合は、トラック表示部の左下にあるテイクレーン・ボタン を使って、あとで試聴することができます（各テイクに対してミュートとソロのボタンがあります）。

7.	OKをクリックして、環境設定ダイアログを閉じ、現在タイムをプロジェクト内の録音を開始したい箇所に設定します。

8.	をクリックするか、Rキーを押します。メトロノームのカウントインを設定している場合は、カウントインが始まります。

9.	演奏を始めます。現在タイムがループ終点まで達すると、ループ始点に戻ります。

10.	録音を停止するには、 をクリックするか、Spaceキーを押します。

指定した方法で、各テイクが保管されます。