MIDIライブ演奏の操作～MIDI Thru

MIDIキーボードやコントローラを弾くときにSONARが鳴らす音は、SONARが受信したMIDIデータをどのハードウェアまたはソフトウェアシンセへ送信するかで決まります。これはMIDI Thruとよばれます。デフォルトでは、SONARのカレントトラックのアウトプットフィールドにリストされているMIDIアウトプットまたはプラグインシンセにデータが送信されます。トラックビューのトラック名背景で、1つだけ色の違う（初期状態では黄色）トラックがあります。これがカレントトラックです。コンピューターの上下カーソルキーを押すと、カレントトラックは、前後のトラックへ移動します。

カレントトラックのMIDIデータをThruさせるだけでなく、他トラックにもThruさせることもでき、必要であればカレントトラックのThruをオフにすることもできます。1台のキーボードまたはコントローラからのMIDIデータは、任意のMIDIトラックに入力でき、それらをThruさせることができます。これはMIDIインターフェースに接続できるだけ、またはコンピューターで作動できるだけのハードウェアまたはソフトウェアシンセを同時に鳴らすことができるということです。また複数の演奏者が別のコントローラから同じシンセや複数のシンセをコントロールすることもできます。SONARの各トラックのインプット欄で、そのトラックが受信するMIDI入力ポートとチャンネルを限定することができ、トラックのアウトプット欄でThruするMIDIポートを選びます。各トラックのインプットモニター/Thruボタンで、トラックがMIDIデータをThruさせるかどうかを決めます。

インプットモニター/Thruボタン

各トラックにはインプットモニター/Thruボタンがあり、これでトラックがMIDIデータをThruさせるかどうかをコントロールします。ボタンには、オン 、自動 、オフ の3つの状態があります。ボタンがオンのときは、トラックの設定に従ってMIDIデータがThruされます。カレントトラックになると、自動モードになり、カレントトラックの設定に従ってMIDIデータがThruされます。オフではMIDIデータはThruされませんが、初期状態ではカレントトラックをオフの状態にすることはできません。編集｜環境設定｜MIDI｜録音/再生でカレントMIDIトラックをThruオプションをオフにすると、カレントトラックのMIDI Thruをオフにできます。

インプットモニター/Thruのオンとオフを切り替えるには、以下の方法があります。

トラックのインプットモニター/Thruボタンをクリックする。

編集｜環境設定｜MIDI｜録音/再生でカレントMIDIトラックをThruオプションが有効になっているときは、トラックをカレントトラックにする。カレントトラックになると、インプットモニター/Thruボタンがオフになっていた場合は に変化し、自動的にデータがThruされる。

編集｜環境設定｜MIDI｜録音/再生でカレントMIDIトラックをThruオプションが無効になっているときは、トラックのインプットモニター/Thruボタン をオンにする。

気に入った設定を保存する

トラックが複数のMIDIポートまたはチャンネルのメッセージを受信するように設定したいときは、MIDI入力のプリセットを作成します。MIDIインプットマネージャで気に入った設定がいくつかできたら、作成したプロジェクトの中に保存するだけでなく、それぞれをプリセットとして保存すれば、どのプロジェクトからでも読み込めるようになります。トラックのインプット欄のｖをクリックするとメニューにプリセットが表示され、保存されたプリセットを使えるようになります。

複数のMIDIキーボードから1台のシンセを演奏する

これはSONARのデフォルトの動作であるため、コンピュータキーボードの上矢印キーか下矢印キーを使ってカレントトラックを選択します（カレントトラックのトラック名の背景色は薄くなっています）。それから、トラックインスペクターまたはコンソールビューを使用して演奏するシンセを選択します。これは、トラックのアウトプット、バンク、パッチ、およびチャネルのフィールドを使用して実行できます。すべてのMIDI入力ポートからのMIDIメッセージはマージされ、カレントトラックを通って送信されます。このとき、トラックのインプット欄がOmni（または、すべての入力－Omni）になっているのを確認してください。

初期状態から設定を変更した場合は、カレントトラックのインプットモニター/Thruボタンが点灯しているのを確認します。

MIDI Thruのデフォルト設定をオフの状態にする

カレントトラックのMIDI Thruをオフにしたいときは、編集｜環境設定｜MIDI｜録音/再生でカレントMIDIトラックをThruオプションをオフにします。次にカレントトラックのインプットモニター/Thruボタン をオフにしてキーボードを弾くと、SONARはMIDI Thruをしません。

1台のMIDIキーボードから複数のシンセを鳴らす

1.	トラックインスペクタまたはコンソールビューで、トラックごとに、アウトプット、チャンネル、バンク、パッチ欄を設定し、各シンセを鳴らせる状態にします。

2.	各トラックのインプット欄で、各トラックが受信するMIDI入力ポートとチャンネルを選びます。

なし：MIDIを受信しません。ただし実際にはなしの状態で録音待機にすると、自動的にすべての入力－MIDI Omniに切り替わり、すべてのポート、すべてのチャンネルのMIDIメッセージを受信します。

（MIDI入力ポートの名前）- MIDI Omni： 指定されたMIDIポートからのすべてチャンネルのメッセージを受信するようになります。

（MIDI入力ポートの名前）-MIDI ch 1-16： 指定されたMIDIポートからの指定されたチャンネルのメッセージだけを受信するようになります。

プリセット：MIDIインプットマネージャで作成したプリセットを呼び出します。

MIDIインプットマネージャ：任意のポート/チャンネルを受信するように設定する、MIDIインプットマネージャを開きます。

3.	鳴らしたいトラックのインプットモニター/Thruボタン がオンになっているのを確認します。

MIDIインプットのプリセットを作成または編集する

1.	トラックのインプット欄で、メニューからMIDIインプットマネージャを選びます。

MIDIインプットマネージャ・ダイアログが表示されます。

2.	入力ポート欄で、このトラックに使いたい入力デバイスを見つけます。

3.	入力ポートの右で、このMIDIポートでトラックが反応するように設定したいMIDIチャンネルを選びます。

4.	同じポートで他のチャンネルも使いたい場合は、他にも表示されているMIDIチャンネルを選びます。

5.	この設定を保存したい場合は、ダイアログ上のプリセット欄で名前を入力して、ディスクアイコンをクリックして保存します。

これで、インプット欄のメニューのプリセット以下に、作成されたプリセットが表示されるようになります。プリセットを編集するときは、MIDIインプットマネージャのプリセット欄で編集したいプリセットを呼び出して、編集し、保存します。プリセットを削除するときは、プリセットを呼び出して、削除ボタンをクリックします。

複数のプレーヤーで複数のシンセを鳴らす

1.	あるプレーヤー用に、使用するシンセに応じてトラックを作成し、そのトラックのインプットを設定します。

2.	同様にして、他のプレーヤー用の設定を行います。

3.	複数のプレーヤーが使用するシンセのトラックでは、MIDIインプットマネージャを使用して、入力MIDIポート/チャンネルを設定します。

4.	各トラックのインプットモニター/Thruボタン をオンにします。

すべてのトラックのMIDI Thru（とインプットモニター）をオンまたはオフにする

コントロールバーのミックスモジュールにあるインプットモニター オン/オフ・ボタン をクリックします。

ミックスモジュール

 

関連項目：

ローカル・コントロール