トランスポートのコントロール

メニューコマンドの実行、キーボードショートカット、ツールの使用など、様々な方法でプロジェクトの再生をコントロールすることができます。

プロジェクトの再生中は、再生中のタイムに従って現在タイムが更新されていきます。停止すると現在タイムは現在タイムマーカーのあるタイムまで戻ります。再び再生すると、現在タイムから再生が始まります。

再生中に、現在タイムが進行しているにもかかわらず何も聴こえないような場合は、トラブルシューティングを参照してください。MIDIクロックやMIDIタイムコードのスレーブとして動作しているときは、再生を開始すると同期信号を受信するまで再生は始まりません。再生中にトラックビューなどの表示が現在タイムにあわせて更新されない場合は、Scroll Lockキーがオンになっていないか確認してください。詳細については、同期を参照してください。

メモ：SONARを使用するときは、Windowsの各種警告音やメッセージ音を、すべてオフにしてください。これらは、SONARでの音楽制作において、無意味であるだけでなく、SONARの動作を止めることもあります。これらのメッセージ音を止めるには、Windowsのコントロールパネル（スタート > コントロールパネル）のサウンドアイコンをダブルクリックしてサウンドダイアログを開き、サウンドタブをクリックしてサウンド設定をサウンドなしにします。適用をクリックして、OKをクリックします。

再生の開始と停止の方法

 

表 26.  

目的	操作方法
再生を開始する	Spaceキーを押す、トランスポートモジュールにある をクリックする、またはタイムルーラの下半分をダブルクリックする。
再生を停止する	Spaceキーを押す、またはトランスポートモジュールにある をクリックする。
曲の始めに巻き戻す	トランスポートモジュールにある をクリックする、またはWキーを押す。
曲の終わりに移動する	トランスポートモジュールにある をクリックする、またはShift+Endを押す。

 

メモ：初期設定では、プロジェクトの再生を停止すると、現在タイムが現在タイムマーカーのあるタイムまで巻き戻され、再び再生をはじめると巻き戻されたタイムから再生されます。停止時に現在タイムマーカーへ巻き戻さないようにするには、停止時にCtrl + Spaceキーを押します。デフォルトの動作を変更する場合は、トラックビューのオプションメニューで停止時に現在タイムマーカーに戻るオプションをオフにするか、Ctrl+Wを押します。

一時停止する

一時停止ボタン をクリックします。

再生は一時停止しますが、現在タイムカーソルと現在タイムマーカーは移動しません。

再生を再開する

次のいずれかを実行します。

一時停止ボタン をクリックします。

再生ボタン をクリックします。

スペースキーを押します。

再生が再開します。

巻き戻しと早送り

トランスポートモジュールには、専用の巻き戻しボタン と早送りボタン があり、再生中にスムーズに巻き戻し/早送りを行うことができます。

巻き戻し/早送りをするには、巻き戻しボタン または早送りボタン をクリックし、再生を再開する時点までボタンを押し続けます。

選択クリップを試聴する

1.	試聴するクリップを選択します。

2.	Shift+スペースキーを押します。

選択したクリップのみが再生されます。

データなしでも再生を許可する

SONARではプロジェクトにデータがなくても、再生を開始することができるようになりました。これは、次のような場合に便利です。

外部機器の再生をトリガーする必要がある場合。

プロジェクトの終端を越えて再生し続ける必要がある場合。たとえば、MIDIノートやサステインが急に止まらないように、自然な感じで減衰させる場合など。

データなしでも再生を許可する

トラックビューのオプションメニューで、プロジェクトの終わりで停止が選択されていないことを確認します。

プロジェクトの終わりで停止オプション

トラックビューのオプション > プロジェクトの終わりで停止では、プロジェクトの最終イベント以降の再生を許可するかどうかを指定します。このオプションはデフォルトで有効になっています。

有効になっている場合（デフォルト設定）：

プロジェクトにデータがまったくない場合、再生が実行されません。

先のデータがなくなった時点で再生が停止されます。

無効になっている場合：

プロジェクトにデータがまったくない場合でも、再生が実行されます。

プロジェクトの終わりが過ぎた後は、手動で停止するまで再生が続きます。

再生開始/終了時のオートフェード

SONARでは、オーディオ再生が途切れた場合にスムーズなフェード処理を行うことができます。これにより、トランスポートの急激な開始および停止により生じる突然の変化が解消され、長時間の試聴での耳の疲れを軽減します。

フェードは再生時にのみ適用され、オーディオの録音やバウンス時には無視されます。

オートフェードタイムを設定する

1.	編集 > 環境設定を選択して環境設定ダイアログを開き、オーディオ > オプションをクリックします。

2.	以下のオプションを調節します。

演奏開始時にフェードイン（msec）：このオプションに0より大きな値を設定すると、再生開始時に指定した時間をかけて徐々にフェードインします。有効な範囲は0～100000で、デフォルト値は0です。

演奏停止時にフェードアウト（msec）：このオプションに0より大きな値を設定すると、再生停止時に指定した時間をかけて徐々にフェードアウトします。有効な範囲は0～100000で、デフォルト値は0です。