音符のプロパティを変更する

SONARはノーテーションソフトウェアとは異なり、緻密な編集をするためではなく、あくまで楽譜形式での表示ができるに過ぎません。

つまり譜面ビューでは、個々のMIDIイベントを解釈して表示しており、実際のノートイベントを常に正確に表示しているわけではありません。楽譜上の音符は拍によって等分されたグリッドの上に配置され、長さもそのグリッドに依存しますが、ノートイベントはプロジェクト中の任意の位置に配置し、長さも任意のものにすることができます。MIDIキーボードを使用して演奏を録音した場合、そのノートイベントの位置は微妙に前後にずれ、長さも微妙に異なります。このような微妙なゆれが演奏に人間らしさを与えているのですが、このような非常に細かいニュアンスを譜面ビューに表示することはできません。

譜面ビューでは、ノートイベントの表示に関して、次のようなオプションを選択することができます。

表 213.  

オプション	目的
フィル	ある音符のデュレーションを、次の拍または次の音符のいずれか先に来る方に合わせます。
トリム	ある音符のデュレーションが次の音符に少し重なる場合に、重なった部分を切り取ります。

図511. フィルおよびトリムをオフ

図512. フィルおよびトリムをオン

譜面ビューにマウスで音符を入力する場合、フィル、トリムの設定によっては、意図しない音符が表示されることがあります。たとえば、フィルがオンの状態で8分音符を1つ入力すると、続く8分休符がフィルによって表示されず、4分音符で表示されてしまいます。フィル、トリムは、リアルタイム録音したデータの表示時には有効に作用しますが、マウスを使用したノンリアルタイム入力の際はオフにしておくほうがよいでしょう。