ARAオーディオランダムアクセスのサポート

ARAについて

ARA（Audio Random Access）はVSTプラグインインターフェースの拡張機能で、ARA互換VSTプラグインがSONARなどのホストプログラムに密接に統合できるようにします。

ARAは新しい競合プラグインフォーマットではなく、ホストプログラムとプラグインの両方でサポートする必要があるVSTフォーマットへのオプションの拡張に過ぎません。SONARはVST3プラグイン経由でARAをサポートします。

ARAの利点

ARAの主な利点は、オーディオを編集できるMelodyneなどのプラグインとの統合機能です。ARA互換プラグインはオーディオの並べ替えもできるので、オーディオデータにランダムアクセスできます。

ARAがない場合、再生中にプラグインはリアルタイムでオーディオデータをホストプログラムから受け取るだけであり、オーディオデータの音楽的な前後関係は把握できません。リバーブやEQなどの一部のタイプのプラグインはこれで十分ですが、音楽的な前後関係（音符、リズム、テンポ、調など）の分析を必要とするプラグインで最適な結果を得るには不十分です。ARAは、ピッチ修正などのある種のプラグインを使用する際のワークフローを大幅に改善します。

ARAを使用すると、SONARと互換プラグインの間でオーディオクリップ、テンポ、ピッチ、リズムといったプロジェクトのタイムラインデータに関する情報を交換できるため、SONARと互換プラグインとのさらに密接な連携が可能になります。

SONAR X3にはCelemony Melodyne Essential（ピッチ修正：Celemony Melodyne Essential（ProducerおよびStudioのみ）を参照）が組み込まれており、これはARA互換です。MelodyneはSONARで選択した任意のオーディオ範囲に適用でき、SONARの MultiDockビューで直接Melodyneエディターを使用できます。Melodyneは基本的にSONARの統合機能として動作します。

ARAは通常のVSTエフェクトとは異なり遅延は問題になりません。MelodyneなどのARAエフェクトはSONARのオーディオクリップにフルアクセスできます。

ARAの詳細については、www.celemony.com/cms/index.php?id=araを参照してください。

ARAプラグインを使用する

ARA互換VST3プラグインはトラックビューのRegion FXメニューに一覧表示されます。

1.	ARAプラグインで処理するオーディオ範囲またはクリップを選択します。タイムライン上の範囲を選択するには、スマートツール または選択ツール を使用して、クリップの下半分をドラッグします。クリップをクリックするだけでクリップ全体を選択できます。詳細については、クリップの選択を参照してください。

2.	トラックビューでRegion FXメニューをクリックし、目的のARAプラグインの名前（たとえばMelodyne）をクリックし、Region FXの作成を選択します。

選択したオーディオ範囲はRegion FXクリップに変換され、MultiDockビューにプラグインインターフェースが表示されます。

 

関連項目：

Region FX

ピッチ修正：Celemony Melodyne Essential（ProducerおよびStudioのみ）

SONAR X3の新機能について