SONARには、ギターやベースのアンプからDJエフェクト、環境ジェネレータ、ドラムエフェクト、多目的オーディオプロセッサまで、新しいカスタムFX Chainプリセットが多く含まれています。図389. FX ChainsSONARには、6つの新しいマスタリングFX Chainが含まれています。これらは、対応する名前の新しいプロジェクトテンプレートと組み合わせて機能するように設計されています。
A Bit Louder:単独のソフトニーコンプレッサーです。初期設定で入力オーディオレベルのゲインが6.5 dB上がります。ミックスが柔らかくなめらかになるように、AttackとReleaseの設定が定型化されています。スタイルに合わせてAttackとReleaseの設定を調整します。圧縮を増加するにはThreshold設定の値を小さくします。
Bright and Aggressive:Aggressiveつまみの値が大きくなるほど入力オーディオ信号の圧縮感が強くなるハードニーコンプレッサーです。十分な特徴を引き出せない場合は、Thresholdの値を小さくしてさらに圧縮をかけます。初期設定では、Brighterつまみの値はミックスに空気感を与えます。このマスタリングエフェクトは、単調でぼんやりしたミックスへの適用に最適です。
Brighter:マスタリング用として中心的なコンプレッサープロセッサです。このFX Chainでは、連続して2つのコンプレッサーを使います。1つ目で高いピークを抑え、2つ目でマスターに柔らかくなめらかな仕上がりを加えます。Tightenを使い、Aggressionつまみの値を加えて、マスターの特徴の最適なバランスを見つけたら、Louderつまみで信号全体をブーストします。マスターに多少のくすみがある場合は、Brightnessスイッチを使います。
Louder and Scooped:ミックスの音に異常が感じられる場合は、Louder and ScoopedというFX Chainを試してください。このFX Chainでは、サブバンドへのフォーカスを加え、あらゆる適所でブーストとカットを行います。また、マスターに特徴を持たせるための優れたDrive/Tighten設定が含まれています。
Smooth:マスターの幅を広げ、なめらかにするソフトニーコンプレッサーです。SmoothおよびAggressionというパラメーターはマスターに高揚感を加え、Widerコントロールはステレオイメージを150%拡張します。
Wider:このFX Chainでは、マスタリングプロセスを容易にするためのWidthコントロールと2つのTightenパラメーターが用意されています。Tighten 1コントロールは微調整に、Tighten 2は大幅な調整に使います。図390. Monitorizer
Head Delay:反対側の耳に届くようにスピーカーのディレイを設定します。70% ~ 80% の間で設定するのが一般的です。
Room: 大きくして、微妙な部屋の反響を加えます。
Dampen:大きくして、反対側のスピーカーから耳に届く信号の高周波の低下をエミュレートします。
Amount:Monitorizer のエフェクトを増やします。
A/B:Monitorizer が点灯すると有効になり、つまみを調整せずに簡単に比較ができます。
1. 新しいステレオバスまたはバストラックを挿入し、名前をMonitorizer と付けます。
2. バストラックのアウトプットをマスターバスが割り当てられているのと同じアウトプットに割り当て(これは一般に、オーディオインターフェースのハードウェア出力です)、ボリュームコントロールを0 に設定します。
3. ブラウザで、PlugInsボタン をクリックし、プラグインブラウザを表示します。
4. オーディオFX のFX Chain フォルダを展開します。
5.
6. マスターバスにポストフェーダーセンドを作成し、そのセンドをMonitorizer バストラックに割り当てます。センドレベルを-3 前後に設定します。
メモ:逆説的ですが、特にRoom およびHead Delay の設定を高くすると、Monitorizer でステレオイメージが実際にワイドに聞こえることがあります。ただし、極端に強調された聞こえ方にはならないため、大抵はより満足のいくステレオイメージになるというだけです。図391. Deflate Gate
1. DecayコントロールとDecay Holdコントロールを中央の位置に設定します。
2. Thresholdコントロールを調整し、トリガーの信頼性を上げます。約10~25%で、信号は最高レベルに近くなります。時計回りに回すと信号を弱めることができます。
3. 必要に応じて、Decayコントローラを調整します。反時計回りに回すとよりパーカッシブなエフェクトが加わり、時計回りに回すと、サイドチェインで変化をつけたコンプレッサーに近くなります。
4. Decay Holdコントロールを調整し、信号を「抑えられた」状態にする時間を指定します。図392. Sizzle Bus
HF Cutoff: 約8.6kHz~17kHzの高周波数のカットオフを設定します。
Sizzle: ディストーションの強度を設定します。
Delay 0-2 ms: Sizzle の信号を0 ~ 2 ms 遅らせます。ディレイを長くすると深みが出ます。
Width: モノラル(反時計回り)からステレオ(時計回り)にステレオの位置を変えます。
1.
2. ブラウザで、Pluginsボタン をクリックし、プラグインブラウザを表示します。
3. オーディオFX のFX Chainフォルダを展開します。
4.
5. Sizzle Bus (Bus FX) FX Chainで処理を行う任意のトラックに、新しいセンドコントロールを挿入し、Sizzle Busに割り当てます。
6. お好みに合わせてトラックのセンドレベルコントロールを調整します。
7. お好みに合わせてSizzle Bus (Bus FX) FX Chainmのコントロールを調整します。一般的な設定ではHF Cutoffを約1/3上げ、Sizzleは最大にします(より繊細なサウンドにする場合は戻すことができます)。さらに、Delay 0-2 msは全体にエフェクトがうまく掛かるように設定し、Widthを必要に応じて調整します。通常、ステレオソースにはステレオを使用しますが、イメージングをよりモノラルにする場合は、Sizzleを少し追加するとよいでしょう。図393. KickMaster FX Chain
Distortion:ディストーションの" マスター" コントロールです。全体的なディストーション量を設定します。
Hardcore:ディストーションの特徴を変更します。値を少し大きくすると深みが加わり、さらに大きくするとアーチファクトが加わります。
Near/Far:ミックス内でキックドラムの位置を手前または後方に移動します。
Thud:キックドラム音の深みをコントロールします。
Beater:バスドラムペダルのビーターヒットを強調します。
Broad/Sharp:Beaterフィルタのレゾナンスを設定します。
Click:最高周波数のキックコンポーネントを強調します。
Tighten:最高および最低周波数を残し、幅広い中域の圧縮を有効にします。
Room:キックドラムにアンビエンスを加えます。
Room Size:アンビエンスの特徴と深さを変更します。図394. Phasor ConstructorPhasor Constructorの設計では、手動でのオートメーションコントロール用やSONARのオートメーションパターン描画ツール(サイン波ツール 、三角波ツール 、矩形波ツール 、ノコギリ波ツール 、ランダムツール )との組み合わせが意図されているため、LFO(Low Frequency Oscillator)が含まれていません。詳細については、オートメーションのパターンを入力するを参照してください。
4/8 Stages:Timbreコントロールと組み合わせて、4段または8段のフェイズシフトを選択します。
Timbre:多目的のコントロールです。
Motion:左右配置の微妙な変化を調整します。Stereoコントロールの値が小さくなるほど、効果が大きくなります(Stereoの値を最大にすると、Motionの効果はなくなります)。このエフェクトは、ヘッドフォンで聴いた場合に最もわかりやすく、周期的な波形変化を楽しむことができます。
Resonance:共鳴効果を加えます。ノッチやピークで共鳴が大きくなることはありません。
Stereo:時計回りに回すと、イメージングに幅が加わります。
Freq:フェイズシフターの周波数の中央値を変化させます。
Tame Peaks:ピークレベルを引き下げます。これにより、フェイジングエフェクトがより引き立ちます。フェイズシフターでは、全体の中で一部の周波数のみが目立ちやすくなります。それが良い場合もありますが、ピークレベルがパーカッシブサウンドと並ぶと問題につながる可能性もあります。
Tone Freq: 約70 Hz ~ 4.2 kHzのレンジで、Tone Boostの影響を受ける周波数範囲を設定します。
Tone Boost:Tone Freqの周波数で増幅します。反時計回りに最後まで回すと、レスポンスはフラットですが、最大増幅は+9 dBになります。アクションは非常に穏やかですが、ミキシング中にトラックを際立たせたい場合に役立ちます。図395. VoxTools
De-Plosive:急激なローパスフィルタリングで、破裂音("p"、"b" など)を抑えます。Plosive Cutを時計回りに回すと、破裂音を抑えることができます。このコントロールでボーカルを引き締めると共に、近接効果によって生じた低域の強調を軽減します。
Distortion:インダストリアルボーカルやその他のエフェクトを作り出します。Mayhemの値を大きくすると、歪みが大きくなります。
Cylon:Sci-Fiロボット/ 疑似ボコーダーエフェクトを作り出します。Pitchによって、エフェクトの音色と周波数を変化させます。
Megaphone: 急激なlロー/ ハイパスフィルタリングを組み合わせることで、" 電話" と" メガフォン" の声を作ります。2 種類のフィルタの境界は、Frequencyで決定します。
Vibrato: 持続する音または伸びる音にピッチモジュレーションを追加します。Rateの値により、ビブラートの周波数を4 ~ 9 Hzの範囲で変化させます。
ADT: 短いADT(Automatic Double Tracking)エフェクト(ボーカルを録音し、オーバーダビングを行った場合のサウンド)を加えます。Doubled Mixを時計回りに回すと、2重録音の効果が大きくなります。
Crunchy Rhythm:ブルージーでヴィンテージな響きのコードリフに最適です。あらゆるピックアップコンビネーションで威力を発揮します。
Rock Lead:加工され激しく歪んだ音で滑らかに演奏されるリードを表現します。ピックアップによって音の個性がかなり異なります。
Power Rhythm:リズムギターのコードで圧倒的な存在感を示します。フロントピックアップとハムバッカーで効果を発揮します。
Raw Lead: 無骨でダーティーなリードサウンド。リアピックアップ用に最適化されています。
Basic Rhythm:ベーシックなリズムギターサウンド。あらゆるピックアップコンビネーションでお使いいただけます。
Chimey Arpeg:アルペジオのピッキング用に最適化され、リアピックアップで心地よい音色を生み出します。ある程度繊細なサウンドに適しており、フルコードの演奏にはあまり向いていません。
Jazz Rhythm:豊かで落ち着いた音色。フロントピックアップ用に最適化されています。
Pure Lead:明るくクリーンなリードギターサウンド。このプリセットにはリアピックアップをお勧めしますが、こだわらず自由にお試しください。シングルコイルピックアップとの相性も抜群です。クリーンペダルボードとクランチペダルボードの外観はほとんど同じですが、クランチペダルボードにはバイパススイッチ付きのファズモジュールがあり、クリーンペダルボードには、CA-X Acoustic Piezoアンプ (CA-X Acoustic Piezoアンプを参照) のVocal ModeボタンがBassトーンコントロールと共に組み込まれています。2種類のペダルボードに含まれるプリセットの違いは、ペダルボードモジュールではなく、コントロール設定にあります。もちろん、プリセットに手を加えて保存し、カスタムサウンドを作成することもできます。
図397. CA-X Acoustic Piezo
Compress:穏やかで控えめな広帯域圧縮を追加します。
Body Boom:ほとんどのアコースティックギターの特性である低音の響きを増減できます。
Vocal Mode:ボーカルレンジに圧縮を加え、ボーカル用の場所をさらに空けます。高周波数と低周波数の明確な拡大によって、ギターの音色を引き締める場合にも使用できます。
Mid Freq、 Notch/Boost、Q Lo/Hi:セミパラメトリックEQとして使用できます。ピエゾに特有の各種ノイズに対して劇的に威力を発揮します。最も簡単な方法は次のとおりです。
1. Notch/Boostを時計回りに回して、増幅を最大にします。
2. ピークが最大になるまでMid Freqコントロールを調整します。
3.
Articulation:フィンガーピック演奏でのメリハリを引き出す周波数を強調し、全体に鮮やかさを加えます。
Highs: 高周波数帯に影響します。時計回りに回すと艶のある明るい音色になり、反時計回りに回すとくすんだ音色になります。
Chorus: 穏やかなコーラス効果を加えます。
Extra Wide: ステレオスプレッドを拡大し、サウンド全体の幅を広げます。
Reverb: Room/Hallボタンでリバーブのタイプを選択し、音色にアンビエンスを加えます。
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