グルーブクリップの作成と編集

どんなオーディオクリップでもグルーブクリップに変換することができます。グルーブクリップにはテンポ、拍、およびピッチ情報が含まれていて、SONARはこれらの情報を使ってプロジェクトに合うようにクリップの伸長／短縮や、トランスポーズをします。通常、グルーブクリップはループする状態で使われ、トラックビュー上でマウスを使ってドラッグするだけで簡単にループの長さを変えることができます。ループするグルーブクリップはトラックビューでは角がないように表示されます。ループせずプロジェクトのテンポにストレッチさせることもできます。グルーブクリップには以下の情報が含まれます。

クリップのビート数：クリップに含まれる拍数を、4分音符換算で指定します。4/4拍子で4小節の場合は、16になります。ループするグルーブクリップにするときには必ず指定してください。ループするグルーブクリップにすると、SONARが自動的にビート数を検出します。極端に速いテンポや遅いテンポの場合、まれに意図しているビート数では検出されないことがあります。このときは、手動でビート数を設定してください。

オリジナルのテンポ：録音したときのテンポです。SONARは、このテンポを使ってプロジェクトのテンポに合わせます。ループせずプロジェクトのテンポにストレッチさせるときは、必ず指定してください。

メモ：ループするグルーブクリップにするときには、オリジナルのテンポはクリップの長さから自動的に計算されます。計算されたテンポと実際のオリジナルテンポは若干異なることがありますが、問題はありません。

ルートノート：録音したときのキー（調）です。SONARは、このルートノートを使ってプロジェクトのキーに合わせます。

これらの情報はループコンストラクションビューで編集することができます。詳細については、ループコンストラクションビューを参照してください。

グルーブクリップのビート数を入力する

ループコンストラクションビューでクリップを開くと、SONARはクリップ中のビート数を決定します。ビート数の値が正しくない場合は、手動でクリップのビート数を設定することができます。

以下の手順で拍欄の値を変更します。

正しい値が表示されるまで、拍欄の右にある+または－ボタンをクリックします。

ループコンストラクションビューのタイムルーラの表示形式を変更する

ループコンストラクションビューのタイムルーラの表示形式は、ビート（拍）またはサンプルのどちらかに切り替えることができます。表示形式を切り替えるには、タイムルーラをダブルクリックします。

グルーブクリップのテンポを入力する

新しいグルーブクリップを作成すると、SONARはクリップのテンポを現在のプロジェクトのテンポの値に設定します。うまく伸長／短縮させるためには、BPMの値を、クリップを録音したときのテンポに設定する必要があります。ループするグルーブクリップになっているときは、変更することはできません。

以下の手順でBPM欄の値を変更します。

正しい値が表示されるまで、BPM欄の右にある+または－ボタンをクリックします。より精密なテンポを設定するには、BPM欄をクリックして、直接数値を入力します。

スライスマーカーをつける

1.	クリップ表示部でクリップをダブルクリックします。

クリップがループコンストラクションビューに表示されます。

2.	以下の方法でスライスマーカーをつけます。

表 130.  

目的	操作方法
等間隔にスライスする	分解能ボタンをクリックして、ドロップダウンリストから使用する分解能を選択します。全音符から64分音符まで指定することができます。たとえば4分音符を選ぶと、1小節あたり4つのマーカーが作成されます。
レベルの変化に応じてスライスする	スレッショルドスライダーを目的の値にドラッグします。より細かいレベルの変化に応じてマーカーをつけるには、高い検出精度に設定します。
クリップを手動でスライスする	ループコンストラクションビューのタイムルーラのさらに上の部分でダブルクリックすると、その位置にマーカーが追加されます。必要であればマーカーをクリック＆ドラッグして移動することができます。

3.	プロジェクトを再生してみて、必要ならスライスを調整します。

メモ：上記のいずれか、もしくは全部の方法を同時に使うことができます。分解能とスレッショルドの両方を使う場合、お互いのすぐ隣にマーカーが配置されることがあります。これらのマーカーが接近しすぎている場合は自動的にマージされます。手動で設定したマーカーは自動的にはマージされません。

グルーブクリップをプロジェクトのピッチに合うようにトランスポーズさせる

グルーブクリップをプロジェクトのキーに合わせて再生させるには次のようにします。

1.	クリップをダブルクリックします。

クリップがループコンストラクションビューに表示されます。

2.	ピッチボタンをクリックします。

グルーブクリップを半音単位でトランスポーズさせる

グルーブクリップを半音単位でトランスポーズさせるには次のようにします。

1.	クリップをダブルクリックします。

クリップがループコンストラクションビューに表示されます。

2.	ピッチボタンがオンになっているときは、オフにします。

3.	ピッチ欄にトランスポーズの量を半音単位で入力します。負の値を入力するとクリップのピッチが下がります。正の値を入力するとクリップのピッチが上がります。

グルーブクリップを細かくチューニングする

クリップのピッチを微妙に変化させるときは次のようにします。

1.	クリップをダブルクリックします。

クリップがループコンストラクションビューに表示されます。

2.	ピッチボタンがオンになっているときは、オフにします。

3.	ファインピッチ欄に、ピッチを調整する値をセント単位で入力します。-50（ピッチを1/4音下げる）～50（ピッチを1/4音上げる）の範囲の値を指定できます。

グルーブクリップのスライスマーカーを編集する

ループコンストラクションビューでは次のような方法でスライスマーカーの作成／編集ができます。

表 131.  

目的	操作方法
マーカーを追加する	タイムルーラ上（スライスマーカーが表示される欄）でダブルクリックします。
マーカーを削除する	マーカーの消去ツール を選択して、マーカーをクリックします。
マーカーを移動する	マーカーをドラッグします。
すべてのマーカーを初期化する	スライスメニューをクリックし、マーカーのリセットを選択します。

スライスマーカーについては、スライスマーカーも参照してください。