AUD.INI

Aud.iniは以下の手順で編集できます。

1.	編集｜環境設定｜オーディオ｜設定ファイルを選択します。

2.	設定ファイルから、設定ファイルの編集をクリックします。

Aud.iniファイルがWindowsのデフォルトのテキストエディタで開きます。

3.	Aud.iniを編集します。

4.	Aud.iniファイルを保存し、Windowsのテキストエディタを閉じます。

5.	変更の適用をクリックして、現在のオーディオ構成設定をAud.iniから再び読み込みます。

AUD.iniの変数

変数	種類	デフォルト値	動作
MeterFrameSizeMS=<10-200>	整数値	40	SONARのレベルメーターは、一定の時間ごとにオーディオデータをサンプリングしてレベルを描画しています。初期状態では、40msecごとにサンプリングをしますが、AUD.INIファイルの[Wave]セクションに、以下の初期化変数を設定することで、サンプリングのインターバルを変更することができます。 [Wave] MeterFramSizeMS=40 大きな値を設定すると、レベルメーターの描画精度は落ちますが、オーディオのパフォーマンスを改善できる場合があります。 メモ：10～200（ms）の範囲で指定してください。
PicCacheMB=<サイズ（MB単位）>	整数値	20	この行は、オーディオデータの波形の画像を保管するキャッシュの最大サイズをMB単位で指定します。キャッシュは、PictureDir変数が指定するフォルダに配置されています。
PictureDir=<ドライブ:パス名>	パス	<Cakewalkディレクトリ>¥Picture Cache	この行は、オーディオデータの波形の画像を保管するキャッシュの場所を指定します。
ComputePicturesWhilePlaying=<1または0>	ブール値	1	このオプションは、再生中の波形描画処理を許可します。この動作は最近のコンピューターでは再生に悪影響を及ぼさないでしょう。新たな波形描画が必要なときのみ、この処理が行われます。既に描画されているクリップの場合は、新たな処理は発生しません。
EnablePicCacheThreads=<1または0>	ブール値	1	このオプションはCPU/コアに応じた数の波形再描画スレッドを自動的に生成します。EnablePicCacheThreads=0にすると、複数のスレッドを生成しません。 マルチコア/マルチプロセッサ環境でこのオプションを有効にすると、波形描画のパフォーマンス向上が期待できます。
FlushWriteBeforeRead=<1または0>	ブール値	0	デフォルト状態（0）では、HDDへの書き込みを行う前に、HDDからデータを読み取ります。この値を1にすると、先にHDDへの書き込みを行うようになります。この変更を行うことで、低いレイテンシのまま、多くのトラックを再生しながら録音することができるようになります。
FlushMultiple=<0または1>	ブール値	1	初期値の状態では、複数の入力デバイスから同時に録音するような場合、すべての録音データを一度にHDDへの書き込み、書き込みが完了するまで待機します。この項目の値を1にすると、各入力デバイスからのデータを個別に書き込むようになります。
ExtraPluginBufs=<0～上限なし>	整数値	0	このオプションを使用すると、大きなバッファを確保するタイプのプラグインに対して、SONAR側でもバッファを持つようになります。推奨最大値は64、または128です。
Use24BitExtensible=<0または1>	ブール値	0	このオプションは、Aud.iniの各オーディオデバイスのセクション（（デバイス名）(x in , x out)）に記述します。24ビットオーディオ使用時にオーディオデバイスのエラーが発生する場合に、1に設定してみてください。また、WDMモードに対応したUSBオーディオデバイスを使用する場合には1に設定してください。
GapDezipperUsec=<0～1000>	整数値	500	SONARのオーディオエンジンは、オーディオの急激なゲイン変化が起こった場合、スムーズなフェード処理を行います。これは、ゲインの不連続な変化によって生じる破裂音を取り除くことが目的です。例えば、再生中にタイムルーラをクリックして異なるタイムにジャンプしたとき、オーディオエンジンは新しいゲインレベルにスムーズに移行するようにフェード処理を行います。GapDezipperUsec変数の値には、1dB変化する時間をマイクロ秒単位で設定します。（初期設定は500（μsec）で、0.5msかけてゲインを1dB変化させることを意味します。）この値の設定を変更することでフェード処理の時間を調節することができます。設定可能な値は0～1000です。 この変数は[Wave]セクションに記述します。0に設定した場合はフェード処理は行われません。
MixDezipperUsec=<0～1000>	整数値	50	GapDezipperUsecと似ていますが、GapDezipperUsecが再生が中断された際のスムージングをコントロールするのに対し、MixDezipperUsecはプロジェクトのエンベロープによって急激なゲイン変化が起こった際のスムージング処理をコントロールします。値には、1dB変化する時間をマイクロ秒単位で設定します。初期設定は50（μsec）です。設定可能な値は0～1000です。 この変数は[Wave]セクションに記述します。重要：MixDezipperUsec変数はミキシング時のエンベロープの反応速度に影響を与えるため、設定によっては意図どおりのエンベロープの効果が得られないことがあります。また、極端に小さい値に設定すると、急激に変化するエンベロープを設定したときにクリックノイズが発生することがありますのでご注意ください。
AllowOfflineRenderMixThreads=<0または1>	ブール値	1	SONARでマルチプロセッシングが有効のときには、1の値（デフォルト）で高速でバウンス中にマルチプロセッシングが許可されます。0に設定すると、高速でバウンス中に一時的にマルチスレッドミキシングが無効になります。
LinkPFSendMute=<0または1>	ブール値	0	このオプションが真（1）の場合、トラックまたはバスがミュートされたときに、そのトラック/バスからのセンドもミュートされます。また、他のトラックがソロになった場合、そのトラックのセンドはミュートされます。 これはSONAR 4以前の動作と同じです。
DefaultEqPosition=<0または1>	ブール値	0	初期状態では、Track EQは、デフォルトでプリFXで使うように設定されています。 プリFX/ポストFXはいつでも切り替えることができます。Aud.iniファイルの[Aud]セクションにこの初期化変数を設定することで、デフォルトの状態を変更することができます。有効な値は0（プリFX）または1（ポストFX）です。
BounceBufSizeMsec=<0～350>	整数値	0	このオプションはAud.iniのWaveセクションにあり、トラックのミックスダウンの際のバッファサイズを指定します。このオプションが0の場合、編集｜環境設定｜オーディオ｜デバイスの設定で設定したミキシングレイテンシの値と同じサイズのバッファを使用します。プラグインシンセ使用時のミックスダウンに非常に長い時間がかかるようなら、100または0から350までの値に設定して、バウンスバッファがより効率的なサイズを使用するようにできます。これは通常の再生時のレイテンシには影響しません。 メモ：大規模なプロジェクトで大きな値を指定すると、Out of memoryのエラーが発生することがあります。
DropoutMsec=<数値>	整数値	250	システムの負荷が高い場合、SONARオーディオポンプメカニズムはメモリ不足になることがあります。この状況が検出されると、SONARはドロップアウトします。DropoutMsec変数では、許容値をミリ秒単位で設定できます。この変数は、すべてのドライバモードに適用されます。 DropoutMsecを正の値にすると、スターベイションによるドロップアウトを許容する具体的な時間をミリ秒単位で指定したことになります。 DropoutMsecを負の値にすると、許容範囲として複数のオーディオバッファサイズを使用することになります。たとえば、-2に設定すると、使用するオーディオバッファサイズは2倍になります。 この値を低くしすぎると（0など）、アプリケーションでドロップアウトが発生する頻度が増加します。ドロップアウトが頻繁に起きる場合は、バッファの倍数を増やすか、ミリ秒単位の値を指定してみてください。
SuspendPluginsOnBounce=<0または1>	ブール値	1	このオプションはAud.iniのWaveセクションにあり、バウンス処理の開始前にVSTプラグインの一時停止と再開をするかどうかを指定します。 1に設定すると（デフォルト）、バウンス処理の前後でVSTプラグインを一時停止し、再開します。これにより、内部的なレイテンシのあるプラグインで内容が残っていることがあるバッファをフラッシュします。
ShowMultiChannelInputs =<0または1>	ブール値	1	このオプションはAud.iniのWaveセクションにあり、SONARでマルチチャンネルオーディオデバイスを複数のステレオペアとして使用するか、1対のステレオペアとして使用するかを指定します。
ShowMultiChannelOutputs=<0または1>	ブール値	1	このオプションはAud.iniのWaveセクションにあり、SONARでマルチチャンネルオーディオデバイスを複数のステレオペアとして使用するか、1対のステレオペアとして使用するかを指定します。
MinimizeDriverStateChanges =<0または1>	ブール値	1	このオプションはAud.iniのWaveセクションにあり、トランスポートの変化（再生/停止）に応じてオーディオデバイスをリセットするかどうかを指定します。 有効な値は次のようになります。 0 = オフ 1 = ASIOのみオン（初期設定） 2 = WDMのみオン 3 = ASIOとWDMの両方でオン
MMCSSTaskKey=<タスク名>	名称	Pro Audio	初期設定では、SONARはPro AudioというMMCSSタスクプロファイルを使用します。必要に応じて、カスタムのMMCSSタスクプロファイルを使用するようにSONARを設定することもできます。
ManageASIOThreadPriority=<0または1>	整数値	1	必要に応じてASIOスレッドの優先度をSONARで管理するかどうかを決定します。初期値は1です。
EnableCacheWriteThru=<0または1>	ブール値	1	この変数は、ディスクのライトキャッシュスルーを有効にします。ライトキャッシュスルーがオンのときは、ハードディスクのキャッシュを使わずに、wavファイルに記録したデータがハードディスクにすぐに書き込まれます。ライトキャッシュスルーをオフにすると、ディスクのI/Oの効率が上がりますが、システムがクラッシュするとデータの損失につながります。
RealtimePreroll=<0または1>	ブール値	0	この変数は、プリロールバッファの処理をできるだけ高速にするか、またはリアルタイムにするかを指定します。 プリロールバッファをリアルタイムで処理することにより、Universal Audio UAD-1やFocusrite Liquid MixなどのハードウェアDSP使用時のCPU負荷を軽減できる場合があります。
WaveInBuffers=<2 - 8>	整数値	8	WDMモードでは、元のドライ信号にExternal Insertプラグインを使うと、フランジングやフレーミングがかかることがあります。この効果を抑えるには、WaveInBuffers Aud.ini変数を2に設定することをお勧めします。 メモ：この値を2に設定すると、特定のオーディオハードウェアでレコーディングにドロップアウトが発生するという悪影響が生じる場合があります。このような問題が起こる場合には、値を8に設定し、お持ちのハードウェアがASIOに対応している場合にはASIOドライバを使ってみてください。
ThreadSchedulingModel=<0 - 2>	整数値	1	この変数は、[Wave]セクションにあり、マルチプロセッサの処理を有効にするオプションが有効な場合、メインのオーディオスレッドとワーカースレッドの相互作用を制御します。環境によって、特定のモデルでは、障害が減り全体のパフォーマンスが向上することがあります。値には次のようなものがあります。 0 = 以前のバージョンのSONARと同じです。 1 =（デフォルト）スレッドのバランスが向上します。モデルの効率が上がり、サイクルを他のタスクに回すことができます。 2 = ワーカースレッドがさらに作成されます。Quad以上のプロセッサシステムでは向上することがあります。デュアルプロセッサシステムの場合にはお勧めしません。
UseHardwareSamplePosition=<0, 1>	ブール値	0	この変数は、ASIOモードにのみ適用されます。これによって、bufferSwitchコールに基づいてサンプルポジションを内部的に計算するか、ASIOGetSamplePositionのレポート値を使用してドライバのレポート値を取得するかを決定できます。 ドライバによっては、バッファ切り替えに要する時間に基づいてレポートされたサンプルポジションを変更します。この場合、SONARではレポートされたポジションと実際にストリーミングされたバッファ数が同期していることが前提とされているため、問題が生じます。
PanLawCompatMode=<0または1>	ブール値	0	浮動小数点数または24ビットオーディオを含む初期設定以外のパンニング設定を使用する場合、以前のSONARでは、パンニング設定を2回適用していました。1回はクリップレベルで、もう1回はトラックレベルです。 SONAR 8.5.2以降では、パンニング設定はトラックレベルで1回だけ、モノトラックについてのみ適用されます。すべてのクリップのパンエンベロープは引き続き機能しますが、バランスコントロールとして厳密に動作します。 初期設定以外（0dB center sin/costape以外）のパンニング設定を使用する既存のプロジェクトがある場合、SONAR X3ではミックスの音が大きくなります。 この値が0の場合（初期設定）、初期設定以外のパンニング設定はクリップレベルでは適用されません。クリップのパンエンベロープは、常に0dB center sin/cos taper設定を使用します。 この値が1の場合、パンニング設定はクリップレベルでも適用されます。デフォルト以外のパンニング設定を使用するSONAR X3以前のプロジェクトとの下位互換性を維持する必要がある場合を除いて、この値を使用することはお勧めできません。
VideoEngine=<0または1>	ブール値	1	この変数は、[Video]セクションにあり、デフォルトのビデオエンジンを指定します。 例： [Video] VideoEngine=1 有効値は次のとおりです。 0 = DirectShowエンジン 1 = Media Foundationエンジン