プロセス > トランスポーズコマンドは、それぞれのノートイベントのMIDIキーナンバーを書き換えることで、指定した数値に基づいてピッチを上げたり下げたりするコマンドになります。変更するピッチを半音階で入力し、このとき負の数値を入力するとピッチが下がり、正の数値を入力するとピッチが上がります。またピッチをダイアトニックキーに基づいた、音階の単位で変更することもでき、このときには現在の調号のメジャースケールに基づいて、上げるまたは下げる単位を数値で指定します。たとえば、調号がCメジャーのときにピッチに+1を入力すると、CのピッチのノートイベントはDになり(全音ピッチが上がる)、EのピッチのノートイベントはF(半音ピッチが上がる)になります。このようにダイアトニックキーによるピッチのトランスポーズはオリジナルのキーに沿った値で音階が変化します。
2. プロセス > トランスポーズを選択し、トランスポーズダイアログを表示します。図333. トランスポーズダイアログ
5. 選択したオーディオクリップをピッチシフトする場合には、オーディオもトランスポーズをオンにします。半音単位で指定してください。オーディオをストレッチするときは、方法を以下のオプションで指定します。ただしグルーブクリップはストレッチできません。
タイプ:オーディオデータのタイプを指定します。単一のボイスまたはインストゥルメントであるか、グループのインストゥルメント(アンサンブルや和音)であるか、どれぐらいの時間を処理にあてるかに応じてオプションを選択します。複数のトラックを処理する場合、品質を良くするには処理時間を長くします。
フォルマントスケーリング:指定可能な範囲は-2.000~2.000オクターブです。フォルマントスケーリングは、ピッチシフトによる声質の変化を補正します。タイムストレッチで声質が変わってしまうような場合には、この値を調整してみてください。
6. 完了したらOKをクリックします。トラックビューでは、選択したクリップをドラッグ&ドロップ操作して、クリップの始点タイムとクリップ全体を前後に移動することができます。プロセス > スライドコマンドは、ドラッグ&ドロップ操作よりも柔軟な操作ができ、イベントとマーカー(または選択されたイベントとマーカー)の双方を前後に移動することができるようになっています。このコマンドはトラックビューのタイム+パラメーターとよく似ていますが、タイム+パラメーターが再生時の一時的なものであるのに対し、プロセス > スライドコマンドは各イベントのタイムを個々に変更します。プロセス > スライドコマンドを、選択範囲内にあるマーカーをスライドするために使用することもできます。選択範囲内にロックされているマーカーがある場合には、スライドさせるかどうかの確認のメッセージが表示されます。
2. プロセス > スライドを選択して、スライドダイアログを開きます。
5. 完了したらOKをクリックします。
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