クリップのテンポマップを編集する

各オーディオクリップには内部テンポマップがあります。これを使ってオーディオクリップをプロジェクトのグローバルなテンポマップに同期できます。

各オーディオクリップのテンポマップは自動的に作成されます。そのため、場合によっては誤ったテンポが検出されることもあります。たとえば、実際のテンポが240 BPMであるのに120 BPMというテンポが検出されたり、ビートが誤ったトランジェントにマップされたりすることがあります。このような場合には、必要に応じてテンポマップを簡単に再マッピングできます。

SONARには、クリップのテンポマップを編集するための便利なグラフィカルインターフェースが用意されています。

AudioSnapパレットでテンポ関連のコマンドを使用する前に、クリップの内部テンポマップを必ず正確にする必要があります。

SONARでは、次の図に示すようなクリップのテンポマップが生成されます。

各オーディオクリップの内部テンポマップは編集できる

クリップのテンポマップを編集する際には、次のようなコントロールを使用できます。

ビートマーカー：検出される各ビートに対応してビートマーカーが表示されます。任意のアクティブなトランジェントマーカーにビートマーカーをドラッグすると、ビートマーカーを手動でマッピングすることができます。手動でマッピングしたビートマーカーは赤色になり、トランジェントと関連付けられます。関連を取り除くにはマーカーをダブルクリックします。

平均のテンポ：クリップから検出したテンポの平均の候補が表示されます。クリップに複数のテンポが含まれ平均のテンポを検出できない場合、クリップを録音またはインポートした位置に設定されているプロジェクトのテンポが割り当てられます。また、平均のテンポを変更するとクリップのテンポマップの拍数も変更されます。

小節あたりの拍数：このリストを使用して、1小節あたりのビート数を指定できます。値の範囲は2～14で、デフォルト値は4です。

クリップのテンポマップを編集する

1.	編集する1つまたは複数のクリップを選択します。

2.	AudioSnapパレットにあるクリップマップの編集ボタンをクリックします。

クリップ上部にシンプルなテンポマップガイドが表示され、クリップのBARS/BEATSがマップされた場所が示されます。

3.	平均のテンポリストに正しいテンポが表示されない場合、正しいテンポを選択します。

4.	小節あたりの拍数ボックスに正しいビート数が表示されない場合、1小節あたりの正しいビート数を指定します。

5.	間違ったトランジェントにマッピングされているビートマーカーがある場合、正しいトランジェントまでドラッグします。

ビートマーカーをドラッグしてクリップのテンポマップを編集する

 

メモ1：ビートマーカーは、アクティブなトランジェントマーカーにのみドラッグできます。ビートマーカーを対応するトランジェントマーカーのない位置にドラッグする必要がある場合、まず目的の位置に新しいトランジェントマーカーを挿入します。詳細については、新しいトランジェントマーカーを挿入するを参照してください。 選択マーカーのマージ、ロック・コマンドを使用して、別のトラックのトランジェントマーカーをマージすることもできます。これは、あるトラックにビート1と3があり、別のトラックにビート2と4がある場合などに便利です。詳細については、あるトラックから別のトラックへトランジェントマーカーをコピーするを参照してください。

メモ2：Ctrlキーを押しながらビートマーカーを左にドラッグすると、ドラッグしたビートマーカーとそれに続くすべてのビートマーカーの番号が付け直されます。 Ctrlキーを押しながらビートマーカーを右にドラッグすると、それに続くすべてのビートマーカーの番号はトランジェントマーカーと同じ番号まで移動します。

クリップテンポマップが再計算され、ドラッグしたビートマーカーは新しいトランジェントに関連付けされたことを示すために赤色に変わります。関連を取り除くにはマーカーをダブルクリックします。

ビートマーカーが、後にあるビートマーカーにすでに割り当て済みのトランジェントマーカーへドラッグされると、以降のビートマーカーの番号が自動的に変更されます。

すでにビートマーカーに割り当て済みで、前にあるトランジェントマーカーに対して、ビートマーカーをドラッグすることはできません。

6.	テンポマップガイドを非表示にするには、再びAudioSnapパレットでクリップマップの編集ボタンをクリックします。

ヒント：クリップマップの編集は、トランジェントマーカーのコンテキスト・メニューからオンまたはオフにすることもできます。

クリップテンポマップの編集時にオーディオクリップを試聴する

クリップのテンポマップの編集時には、正しいトランジェントにビートマーカーを配置していることを確かめるため、頻繁なオーディオの試聴が必要になる場合があります。

1.	クリップを試聴したい部分のクリップテンポマップ（クリップ上部）を右クリックし、マウスの右ボタンを押したままにします。

クリックした位置の1小節前から始まる、1小節分の選択部分が作成されます。マウス・ボタンを押し続けると、選択される時間が徐々に延びていきます。

2.	マウスの右ボタンから指を放します。

選択した部分を試聴できるようになります。

 

関連項目：

AudioSnapトランジェントマーカーでグローバルツールを使用する

トランジェントマーカーを編集する

AudioSnapパレットを使用する

オーディオとプロジェクトのテンポを同期させる

オーディオクリップのタイミングを修正する

オーディオからMIDIのタイミング情報を抽出する

一般的な編集

展開されたマーカーを使用する

アルゴリズムとレンダリング