お使いのコンピュータを最大限に活用する

コンピュータで再生できる最大オーディオトラック数は、オーディオのサンプリングレート、ハードディスクの速度、コンピュータのCPUの処理速度によって異なります。

CPUがオーディオトラックのスループットに与える影響の算出は困難です。スループットは、チップセットの種類、クロック速度、使用中のリアルタイムエフェクトの数および種類、キャッシュサイズおよび設定、その他多くの要素によって異なった影響を受けます。

コンピュータで再生できるオーディオトラック数とエフェクト数を増やすための操作は、次の表に示すように数多くあります。

表 238.  

方法	動作
圧縮ディスクを使わない	DoubleSpaceまたは別のディスク圧縮システムを使用すると、オーディオの再生速度が著しく低下します。オーディオフォルダが圧縮されていないハードディスクに配置されるよう、システムを構成してください。
他のプログラムを終了する	他のプログラムが開いていると、プログラムに使えるCPUパワーが減ります。作業に関係ないプログラムは、すべて終了させておきます。
再生中に他の作業をしない	再生中にウィンドウの開閉や編集を行うと、CPUが再生だけでなくそれらの処理を行うため、負荷がかかります。
オーディオFXの反映をする（破壊編集）	リアルタイムエフェクトが気に入ったら、プロセス > エフェクトの反映 > オーディオFXコマンドを使ってエフェクトをかけてみてください。その後リアルタイムでのエフェクトの使用を解除すると、その分のCPUパワーも使える状態になります。
使っていないオーディオトラックをアーカイブする	ミュートされたオーディオトラックもプロセッサに負担をかけます。負担を軽くして、より多くのオーディオトラックを扱えるようにしたいときは、使っていないオーディオトラックをアーカイブします。詳細については、トラックのアーカイブとアーカイブ解除の方法を参照してください。
オーディオトラックをミックスダウン、またはフリーズする	多くのオーディオトラックやプラグインエフェクトを使用しているときは、トラックビューのトラック > トラックにバウンスコマンドを使用するか、トラックのトラックのフリーズボタン をクリックして、トラックやエフェクトの数を減らします。
I/Oバッファサイズの値を変えてみる	多くのハードディスクは、初期設定値の128で問題なく動作しますが、64、32、16などに変更することで問題が解決することもあります。
ハードディスクを最適化する	ハードディスクが最適化されていないと、オーディオ再生が遅くなります。ディスクのデフラグをすると改善されます。
編集 > 環境設定 > オーディオ > オプションダイアログでディザリングを無効にする（ディザリング欄でなしを選択）。	ディザリングにより音質は向上しますが、その効果はほとんどわかりません。
キャッシュを使用する	デフォルト設定では、すべてのディスクキャッシュを使わない設定になっています。もし、お使いのコンピュータが古いタイプのIDEインターフェースを搭載しているのであれば、キャッシュを有効にすることでオーディオのパフォーマンスを上げることができます。 メモ：この設定を変更した場合は、SONARを再起動する必要があります。編集 > 環境設定 > オーディオ > 同期とキャッシュを選択し、リードキャッシュを使用、またはライトキャッシュを使用にチェックします。
クリップの内容を表示のチェックを外す	トラックビューのクリップ表示部でオーディオクリップの内容を描くとき、CPUに負荷をかけます。速度の遅いコンピュータを使っている場合は、この機能を無効にした方が良いでしょう。無効にする場合、トラックビューの表示メニューをクリックし、表示をポイントして、クリップの内容を表示を選択します。

デジタルオーディオファイルと保存

デジタルオーディオにはたくさんのディスク領域が必要です。次の表は、それぞれの代表的なサンプリングレートで1分間のデジタルオーディオをステレオまたはモノで保存するのに必要なディスク容量の概算（MB）を示します。

表 239.  

サンプリングレート	16ビット	24ビット
11 kHz Mono	1.3 MB / 分	1.9 MB / 分
11 kHz Stereo	2.5 MB / 分	3.8 MB / 分
22 kHz Mono	2.8 MB / 分	3.8 MB / 分
22 kHz Stereo	5.0 MB / 分	7.6 MB / 分
44.1 kHz Mono	5.0 MB / 分	7.6 MB / 分
44.1 kHz Stereo	10.1 MB / 分	15.1 MB / 分
48 kHz Mono	5.5 MB / 分	7.6 MB / 分
48 kHz Stereo	11.0 MB / 分	16.5 MB / 分
96 kHz Mono	11.2 MB / 分	16.5 MB / 分
96 kHz Stereo	22.0 MB / 分	33.0 MB / 分

詳細については、ドロップアウトやその他のオーディオに関連する問題を参照してください。

 

関連項目：

ミキシングレイテンシ

再生バッファ

CPUメーター/ディスクメーター/ドロップアウトインジケーター