マーカーの作成と使い方

マーカーは、プロジェクト内の特定のタイムポイントに名前を付けて対応させる手段を提供することで、プロジェクトの構成に合わせて名前を付けたり、映像用の音楽や曲に付けるヒットポイントとして使うこともできます。また、編集中に、曲の任意の箇所へジャンプするためのショートカットとしても使用できます。

プロジェクト内の特定のタイムポイントに移動する

プロジェクト内の特定の時間範囲を選択する

各種ダイアログにおいて、入力欄にカーソルを置いた状態でGキーを押してマーカーのリストを呼び出して、あらかじめ設定されたマーカーを選択することで簡単にタイムを入力する

マーカーは次のような方法で操作することができます。

トラックビュー、譜面ビュー、ピアノロールビューの各ビュー上部に表示されたタイムルーラに表示されているマーカー記号を操作する。

コントロールバーのマーカーモジュールを使用し、特定のマーカーに移動したり、新規にマーカーを追加する。

マーカービューを使用して特定のマーカーに移動したり、新規にマーカーを追加したり、削除したりする。

再生中にMキーを押して、再生中の現在タイムの位置に次々にマーカーを追加する。

マーカーに、時：分：秒：フレームにロックオプションを指定すると、テンポを変更しても、常に同じ時：分：秒：フレームを示すことができます。これは、映画やマルチメディアプレゼンテーションなどの映像メディア用に音楽や効果音の合図として使う場合に便利です。マーカーにロックされた時：分：秒：フレームの時間がある場合、テンポが変わってもマーカーは変わりません。ロックされたマーカーは、音楽に同期したり、フィルムスコアやマルチメディアプレゼンテーションに合わせて鳴らす必要があるプロジェクトに使うと便利です。マーカーの作成方法を参照してください。

スナップがオンになっていると、マーカーの新規作成、コピー、移動、マウスポインターの位置などをスナップダイアログで設定された箇所に合わせることができます。また、同タイムに複数のマーカーを作成することもできます。マーカービューを表示するには、表示 > マーカーを選択します。マーカービューでは、ファイル > 印刷コマンド、またはファイル > 印刷プレビューコマンドでマーカーのリストを印刷することができます。

図136. マーカービュー

マーカーは再生中でも停止した状態でも作成することができます。停止した状態でマーカーを作成すると任意のタイムに任意の名前でマーカーを作成できます。再生中に作成すると、マーカーは現在タイムに作成され、名前が自動的に付けられます。マーカービューを使えば、あとからタイム、名前を変更することができます。

マーカーの作成方法

1.	以下の方法で、マーカーダイアログを開きます。

コントロールバーのマーカーモジュールで をクリックします。

Mキーを押します。

プロジェクト > マーカーの挿入コマンドを実行します。

マーカービューのをクリックします。

タイムルーラのマーカー表示部上でCtrlキーを押しながらクリックします。

タイムルーラを右クリックして、マーカー挿入を選択します。

マーカーダイアログが開きます。

図137. マーカーダイアログ

2.	名前の欄にマーカー名を入力します。

3.	タイムの欄には現在タイムが初期値として表示されています。特定のタイミングにマーカーを挿入する場合にはその値をキーボードから入力します。現在タイムの位置にマーカーを入力する場合には変更の必要はありません。

4.	必要に応じて、時:分:秒:フレームにロックをチェックします。

5.	OKをクリックします。

マーカーが作成され、タイムルーラ、マーカービュー、コントロールバーのマーカーモジュールに表示されます。

再生中にマーカーを作成する

コントロールバーのマーカーモジュールで をクリックするか、Mキーを押します。

現在タイムにマーカーが作成され、タイムルーラ、マーカービュー、マーカーモジュールに表示されます。

マーカーの編集方法

1.	タイムルーラのマーカーを右クリックするか、マーカービューからマーカーを選んで をクリックします。マーカーダイアログが表示されます。

2.	マーカーのタイム、名前やその他の設定を変更します。

3.	OKをクリックします。

ダイアログ内で指定した項目にしたがってマーカーが変更され、タイムルーラやマーカービューに反映されます。

マーカーのコピー方法

1.	Ctrlキーを押したままにします。

2.	トラックビュー、譜面ビュー、テンポビュー、ピアノロールビューのタイムルーラで、コピーするマーカーをドラッグします。マーカーダイアログが表示されます。

3.	マーカーダイアログ内の各項目の値を、コピー先のマーカー用に設定し、OKをクリックします。

マーカーがコピーされ、タイムルーラ、マーカービュー、マーカーツールバーに表示されます。

マーカーのロック/ロック解除の方法

1.	マーカービューでマーカーを選択します。必要であればCtrlキーやShiftキーを使用して複数のマーカーを選択します。

2.	ロックの設定ボタンをクリックします。

マーカーがロックあるいはロック解除されます。

マーカーの移動方法

タイムルーラのマーカーをドラッグします。

マーカーはドラッグした先に移動し、表示に反映されます。

マーカーの削除方法

1.	タイムルーラ上で削除するマーカーを選択し、マウスの左ボタンを押したままにします。

2.	Deleteキーを押し、マウスの左ボタンを離します。

マーカーが削除されます。編集 > 元に戻すを実行すると、元に戻すことができます。

マーカービューでマーカーを削除する

1.	マーカービューでマーカーを選択します。必要であればCtrlキーやShiftキーを使用して複数のマーカーを選択します。

2.	をクリックするか、またはDeleteキーを押します。

マーカーが削除されます。編集 > 元に戻すを実行すると、元に戻すことができます。

マーカー位置にジャンプする

以下の方法で特定のマーカーまでジャンプできます。

コントロールバーのマーカーモジュールのドロップダウンリストからジャンプするマーカーを選択する。

Gキーを押してジャンプダイアログを開き、F5キーを押してリストからマーカーを選択する。

曲の停止中にマーカービューでジャンプするマーカーを選択する

マーカーモジュールで、次のマーカーボタン または前のマーカーボタン をクリックする。

次のマーカーにジャンプするには、Ctrl+Shift+PageDown、前のマーカーにジャンプするには、Ctrl+Shift+PageUpを押す。

マーカーを用いた時間範囲の選択方法

タイムルーラのマーカーが表示されるセクションをクリックすると、時間範囲を選択することができます。

最初のマーカーよりも左の部分をクリックすると、選択始点は曲の始め、選択終点はマーカーのタイムになります。

最後のマーカーよりも右の部分をクリックすると、選択始点はマーカーのタイムが、選択終点は曲の終わりになります。

2つのマーカーに挟まれた部分をクリックする。（選択始点は前のマーカーのタイム、選択終点は次のマーカーのタイムになる。）

ループがオンの場合、ループ区間内をクリックすると、ループ範囲が選択範囲になります。

オートパンチがオンの場合、パンチ区間内をクリックすると、ループ範囲が選択範囲になります。

ヒント：Tabキーを押すかマーカーの上で左のマウスボタンを押しながら右クリックすると、重なったマーカーのどちらを動かすか選ぶことができます。 たとえば、現在タイムマーカー、普通のマーカー、ループポイント、パンチ区間のすべてが5小節目にある場合は、Tab（左のマウスボタンを押しながら）を押すと、T（現在タイム）、M（普通）、L（ループ）、P（パンチ）が切り替わります。普通のマーカーを変化させたい場合は、Mが表示されている状態でマウスをドラッグします。ループポイントの位置を調節したい場合は、TabでLに切り替えるというようにします。